性感染症に伴う検査・治療はすべて保険が適応され、保険診療になります。

• 排尿時の痛み
• 性器から膿がでる
• 性器の痛み・かゆみ
• 性器や口の周りにできものや傷
• 性器が腫れている
• 性器周囲の身体の湿疹・ぶつぶつ・赤み
• 性器周辺がにおう
• 風邪でもないのに喉の痛み・違和感
•  パートナーが性感染症と診断された

• クラミジア
• 淋病
• マイコプラズマ・ウレアプラズマ
• トリコモナス
• カンジダ
• 細菌性尿道炎
• 梅毒
• ヘルペス
• 突圭コンジローマ

性行為などによる粘膜の接触により感染する感染症です。1回の性行為で感染する確率はあまり高くありませんが、感染しても多くの方が無症状または軽症にとどまるため、感染は拡大しやすいです。また放置してしまうと不妊症の原因になることもあり、感染者本人ばかりでなくパートナーの方の治療も重要です。
また、性器への感染が無くても咽頭に感染していることもあるので注意が必要です。

治療方法

基本的には内服治療で根治し得ますが、淋菌や他の細菌などとの混合感染もあるため、点滴薬を併用することもあります。

治療後

治癒したかの確認は１~２週間後に再検査を行います。
検査のタイミングが早いと、菌の死骸(死菌)の影響で、本当は治っているのに検査結果が陽性になってしまう(偽陽性)ことがあります。治療後にも症状が続く場合には、抗生物質の耐性菌による場合や再感染、その他の性感染症の合併が考えられますので、再度検査が必要です。

クラミジア同様に主に性行為による粘膜接触が原因で感染します。感染力が非常に高く、排尿時痛や尿道からの膿の排出など様々な症状を引き起こしますが、自覚症状がほとんどなく、症状が自然消失することもあり注意が必要です。
また、クラミジア同様に性器への感染が無くても咽頭に感染していることもあるので注意が必要です。

治療方法

抗生物質の内服治療もしくは点滴治療が基本となります。
クラミジア同様に不妊の原因となることが分かっており、治療後には菌の陰性化の確認が必須です。

治療後

治癒したかの確認は１~２週間後に再検査を行います。
近年ではクラミジアとの混合感染が多く報告されており、治療後にも症状が続く場合には再検査・治療が必要となります。

2010年以降、日本では徐々に患者さんの数が増加しており、2023年には1万5000人を超えいまだに増え続けています。梅毒は様々な症状が起こります。感染後に症状がでても自然に軽快し、その後長い期間体内に隠れ潜み、そのまま未治療だと晩期梅毒と言われる命に危険性がおよぶ病気となることもあります。

治療法

内服治療により寛解を目指します。しかし治癒困難例では眼梅毒や内耳梅毒、神経梅毒に至る場合もあり、各専門科との連携により寛解を目指します。

治療後

採血により治療効果判定を行います。「治った」といえる数値は治療前の数値と比較し判断するため、人により異なります。また、「治った」と言える時期も個人差があるため、治療効果判定のタイミングも人によって異なります。

感染者が増加傾向にあります。他の細菌感染と混合感染している場合が多く、抗生物質による加療後も生き残り、軽度の症状が残存することが多いです。また感染しても無症状または軽症にとどまり、感染を拡大してしまう傾向もあり注意が必要です。

治療方法

抗生物質による治療が基本です。しかし耐性を持っていることも多く、治療が困難な例もあり、検査と組み合わせて治療していきます。

治療後

治ったかの確認は１~２週間後に再検査を行います。陰性が確認されなかった場合は抗生剤の変更などの必要性があります。

一度感染すると、生涯体の中に潜伏し、疲れたときや免疫力が落ちたときに症状がでます。1型は幼少期に、2型は性的活動が始まってから初感染することが多いです。

治療法

感染部位により軟膏の塗布や抗ウイルス剤の内服により治療します。

治療後

一度治療しても、再発することが多いです。感染力も強く、症状の再燃時には医療機関を受診し治療に必要性があります。

痛みやかゆみを伴わないイボのようなものが性器、会陰部、肛門周囲にできます。イボのようなものを直接見て気づくことが多いですが、自覚症状に乏しく、気づきにくい性病です。塗り薬だけで治らない場合は外科的に切除をする場合もあります。

治療方法

塗り薬や液体窒素による凍結療法、外科的切除などがあります。

治療後

再発することもあり注意が必要です。免疫ができないので、何度でも感染します。

カンジダは正常の体表面にたくさん住んでいるカビの一種ですが、これが通常以上に増殖することで様々な症状を引き起こします。また体の免疫力が落ちたり、寝不足で体力が落ちたとき、抗生物質を飲んで他の細菌の数が減ったときなどに増殖します。

治療方法

抗真菌薬の内服・外用があります。

治療後

治ったかの確認は2~4週間後に再検査を行います。

男性は通常何も症状がなく、女性も半分の人は症状がありません。症状のでる女性では膣に炎症を起こし(膣炎)、おりものが増えたり、腹痛が起こります。

治療方法

抗生物質の内服もしくは膣錠による治療が基本です。

治療後

治ったかの確認は2~4週間後に再検査を行います。