泌尿器科
泌尿器科
など
前立腺肥大症とは、
など
健常なときには無意識に済ませていた排尿なのに、
排尿に関して、「何かおかしいな」、「いつもと違うな」
検査は、腹部超音波検査、血液検査、尿検査、尿流量測定、
治療としては薬物療法、手術療法などが主ですが、
急性前立腺炎の多くは細菌による感染が原因で、排尿時痛、頻尿、
治療は、内服の抗生剤により原因となった細菌を除菌します。
好発年齢は20~40代の若い世代に多く見られます。以前の細菌
潜在的な患者さんの数は多く、全男性の約5%
前立腺癌の患者数は世界的に年々増加傾向にあります。
初期の前立腺癌には特有の症状はありませんが、高齢者の患者さん
膀胱は腎臓で作られた尿を貯留し、一定以上の尿が溜まったときに
主な原因として脳梗塞、パーキンソン病などの脳中枢神経系疾患、
治療法は内服薬による膀胱機能の改善ですが、
過活動膀胱とは、「尿意切迫感(急に起こる我慢の出来ない尿意)を伴う頻尿」の症状を有する症候群を指します。昼間もしくは夜間の頻尿ばかりでなく、「トイレに間に合わずに漏れてしまう」などの尿失禁の症状も同時に出現することも多いです。40歳以上になると約8人に1人は過活動膀胱の症状を自覚したことがあると言われています。排尿及び蓄尿の機能障害が原因となることが多く、これらは検査によって原因を突き止めることが出来ます。原因別に理学療法及び薬物療法により症状の軽快が望めます。尿に関する悩みは相談しにくいという方が多いと思いますが、実際には同じ症状で悩んでいる方が多く、泌尿器科での治療により改善されるものです。まずはご相談頂ければと思います。
尿失禁には、腹圧により尿が漏れる「腹圧性尿失禁」、急に起こる尿意で漏れてしまう「切迫性尿失禁」及びこれらが混在している「混在型尿失禁」があります。それぞれの病態に対して治療のアプローチが少しずつ違います。まずは、どのような場合にどの程度漏れるのかを元に、日常生活に支障のでないように治療していきます。
腎臓内に生じた結石を、腎臓結石(腎結石)と言います。出来る場所によって、腎杯(じんぱい)結石、腎盂(じんう)結石などに分かれ、それらが大きくなり、腎盂腎杯にはまり込むようにして形成された結石をサンゴ状結石と呼びます。腎臓内にある場合はほとんど痛みが無いと言われています。しかし、結石が腎臓から尿管に移動し、尿管や膀胱などに詰まると、腰から背中にかけての激しい痛みなどを引き起こします。レントゲンや超音波検査を用いてどこに、どのように、どの程度の大きさの結石があるかをしっかりと評価して、治療につなげていきます。
腎臓で出来た結石が尿管に落下して、閉塞することで発症します。結石の大きさや位置によらず激痛となることがあり、吐き気や嘔吐をともなうこともあります。結石の診断がついたら、まず痛みを抑えてその後、結石の大きさや位置により治療法を検討します。多くの小結石の場合は自然排石が原則ですが、大きな結石および自然排石が不可能と考えられる結石は、体外衝撃波結石破砕手術(ESWL)やレーザー砕石器などを用いた内視鏡手術で治療します。
腎結石や尿管結石が膀胱まで落ちて膀胱内に留まっているものを指します。通常は膀胱まで落下した結石は滞りなく尿道を介して体外へ排出されます。しかし、前立腺肥大症や神経因性膀胱などの排尿障害を伴う疾患が併存する場合はうまく排出されず、膀胱内で徐々に大きくなることがあります。自然排石が望めない場合は手術により除去します。
見た目でも赤くなっていることが分かる「肉眼的血尿」と、目では見えないが健康診断などで行われる尿検査で指摘される「顕微鏡的血尿」があります。また色以外に症状があるかないかにより症候性か無症候性に分かれています。それぞれ起こる機序が違いますが、様々な尿路の異常により出現する症状で、経過観察で良いものから悪性腫瘍(癌)などのすぐに治療の必要なものまであります。症状の発現時や健診結果での指摘などあればすぐに泌尿器科の受診をお勧めします。
尿路に細菌が棲みつき、増殖して炎症を起こした状態を尿路感染症と言い、感染場所によって膀胱炎や腎盂腎炎などと分類されます。細菌は尿道の出口から侵入し、膀胱に達して膀胱炎を起こします。また、膀胱の細菌が尿管を上に登って腎盂に達し、ここで増殖すると腎盂腎炎を起こします。
治療には、細菌を殺す抗菌薬が投与されます。治療が効くと、症状は数日で良くなりますが、渡された薬はすべて飲み切ることがポイントです。症状が良くなったからといって、途中で薬を中断してしまうと細菌が生き残りやすくなり、再発してしまうことがあります。
頻尿、排尿時痛、残尿感、血尿など多彩な症状を呈します。原因は細菌が膀胱内に入ることで起こる炎症です。特徴は発熱しないことです。これにより腎盂腎炎や前立腺炎などとの鑑別もできます。治療は抗生剤の内服による除菌で根治することが出来ます。しかしすぐに再発する場合や、難治性の場合には膀胱炎を繰り返す原因となる他の疾患が併存することも考えられ医療機関での精査をお勧めします。
膀胱腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍(癌)があります。中でも膀胱癌は、腹部超音波検査や尿に癌細胞が落ちているかを調べる尿細胞診検査で見つけることができます。最終的には、膀胱鏡検査を行うことで膀胱腫瘍の有無の同定が可能です。膀胱腫瘍の治療は、外科的切除が第一選択となります。麻酔をかけて膀胱鏡で腫瘍を観察しながら電気メスで切除する方法(経尿道的膀胱腫瘍切除術)です。そこで得られた組織を病理検査し、悪性度や深達度などを元にさらなる治療の必要性などを検討します。浸潤性膀胱癌の場合は、膀胱を摘出する膀胱全摘除術や抗癌剤や放射線療法を組み合わせた治療法などを検討します。膀胱腫瘍はほとんどが悪性なため、なるべく早期に発見し早期に治療が原則です。そのためにも血尿や排尿症状など気になることがあった場合にはすぐに泌尿器科を受診してください。
前述の膀胱炎や前立腺炎などが悪化し腎臓まで細菌が感染すると腎盂腎炎を発症します。腎盂腎炎では患側の背部痛を自覚するとともに、発熱が認められます。特に夕方から夜間に高熱となり、翌朝には少し解熱、しかしまた夜になると高熱になるという特徴的な熱型となります。抗生剤による治療が必須で、内服治療で改善が得られない場合は連日の点滴治療もしくは入院治療が必要となる場合があります。
性感染症は、性行為によって感染を起こす病気の総称です。
以前は性風俗店などでの不衛生な性行為による感染が多かったのですが、最近は、傾向として不特定のセックスパートナーとの性交渉やセックスの多様化などにより、広まりを見せています。
また、風邪のように喉が痛い(咽頭炎)などの症状で性感染症が発見されるケースも見られるようになり病状は多様化しています。
代表的な性感染症は、淋病、クラミジア感染症、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、カンジダによる包皮炎、HIVなどです。思い当たる節のある方や、パートナーが性感染症にかかっている方は早めに専門医の検査と適切な治療を受けることが早期治癒への大事な一歩です。
小児夜尿症とは、5歳を過ぎた小児が週2-3回以上、3ヶ月以上連続して夜間睡眠中におねしょ(尿失禁)を認めるものを言います。小学校入学時に夜尿症が認められる小児は約10%程度とされ、小さなお子さんをお持ちの家庭では比較的よくみられる疾患と言えます。
おねしょの原因としては、尿意をもよおしても起きれないことが根底にあります。さらに夜間睡眠中に尿量が抑制されず多尿である多尿型、尿をたくさん貯めることができない膀胱型、この両方が混在して認められる混合型があります。それぞれ原因別に治療法が異なるため、これらを識別するために、日常の排尿状況や尿量、飲水量などを調べる排尿日誌の記載や、夜間に尿を濃縮出来ているか等を調べる尿検査(朝一尿の検査)、膀胱容量を調べる腹部超音波検査などを組み合わせて診断、治療をしていきます。
主な治療法は、生活・飲水習慣の指導、膀胱訓練(なるべく長い時間尿を膀胱内に留めておく)やアラーム療法、内服治療などです。病態により組み合わせて治療を行います。
特に小学校に進学してからは、お友達とのお泊まり会や学校行事、林間学校など様々な宿泊を伴う行事があります。その時におねしょが原因で楽しめなかったり、不安で休んでしまわないように治療に取り組んでいきましょう。
急性陰嚢症とは、「急性に陰嚢部に疼痛をきたす症候群」を指します。精巣捻転症、精巣上体炎、精巣炎などがあります。また、陰嚢部の腫大や疼痛、色調の変化をきたす疾患として精巣腫瘍、精索静脈瘤、鼡径ヘルニアなどもあります。これらの疾患はそれぞれ様々な症状を呈すため適切で迅速な検査と診断が重要です。特に精巣捻転症は精索(精巣動静脈が入る束)が捻れるため、精巣への血流が途絶することで精巣に壊死をきたします。そのため、発症(捻れて)から解除(手術)するまでに約6時間以内が治療のゴールデンタイムと言われており、早期診断、早期治療が重要です。
陰嚢部や精巣の違和感、疼痛、腫大、色調の変化などを認めた場合にはなるべく早期の受診が推奨されます。
更年期障害と聞くと、以前は女性特有の症状と思われていましたが、近年では女性だけでなく男性にも起こることが知られています。
男性更年期障害が起こる時期は個人差が大きく、男性ホルモンの低下が始まる40歳以降はどの年代でも起こる可能性があります。
男性ホルモンは全身に作用し、筋肉や骨を強くする、性機能を正常に保つなどの働きがあるほか、判断力や理解力などの認知能力を高め、体力・気力の充実など日常生活に欠かせない身体的な健康の維持などの役割も果たしています。男性ホルモンの働きは多岐にわたるため、低下するとさまざまな症状が現れます。男性の更年期障害に深く関わっているのが、男性ホルモンのテストステロンです。ほとんどのテストステロンは、脳からの指令を受けて精巣で作られ、血液中に分泌されています。