男性更年期障害
男性更年期障害
更年期障害と聞くと、以前は女性特有の症状と思われていましたが、近年では女性だけでなく男性にも起こることが知られています。
男性更年期障害が起こる時期は個人差が大きく、男性ホルモンの低下が始まる40歳以降はどの年代でも起こる可能性があります。
男性ホルモンは全身に作用し、筋肉や骨を強くする、性機能を正常に保つなどの働きがあるほか、判断力や理解力などの認知能力を高め、体力・気力の充実など日常生活に欠かせない身体的な健康の維持などの役割も果たしています。男性ホルモンの働きは多岐にわたるため、低下するとさまざまな症状が現れます。男性の更年期障害に深く関わっているのが、男性ホルモンのテストステロンです。ほとんどのテストステロンは、脳からの指令を受けて精巣で作られ、血液中に分泌されています。
心の症状には、興味や意欲の喪失、眠れない、イライラ、怒りっぽ
男性更年期障害と診断されると、まず男性ホルモンの低下を防ぎ、分泌を高めるために生活環境の見直しを行います。ポイントは、競い合う、運動、睡眠、ストレスをためないようにする、の4つです。
1.競い合う | ゴルフやテニスなどのスポーツをする、囲碁や将棋のようなゲームをするなど、仲間と競い合うようにすることで、男性ホルモンが分泌され、症状の改善が期待できます。また、展覧会に作品を出品する、カラオケをするなど、人から評価される趣味をもつことも有効です。 |
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2.運動 | 運動して体の大きな筋肉に刺激を与えると、男性ホルモンの分泌が増えることがわかっています。腕立てやスクワットなどの筋力トレーニング、階段の上り下り、少し息切れするくらいの速さで歩くなどの運動を、毎日10分程度でもよいので継続することが大切です。 |
3.睡眠 | 男性ホルモンは朝に高くなり、夕方に低下するという特徴があります。これは、眠っている間に男性ホルモンが分泌されるためです。不眠症などで十分な睡眠がとれなくなると、男性ホルモンの値が低いままになってしまうので、しっかりと睡眠をとってください。 |
4.ストレスをためないようにする | 過剰なストレスがかかると、精巣で男性ホルモンを作る能力が落ちてしまいます。ゆっくり入浴する、休日に遠出して温泉につかる、趣味を楽しむなど、自分なりのストレス解消法をもつようにしてください。 |
男性ホルモンの値がそれほど低くない場合や、症状が軽い場合は、漢方薬や症状に応じた薬を使って治療していきます。男性の更年期障害で使われる代表的な漢方薬は補中益気湯[ほちゅうえっきとう]で、だるさ、気力がない、疲れやすいなどの症状に有効です。
男性ホルモンの値が著しく低下している場合、男性ホルモン補充療
注射による男性ホルモン補充療法は、3か月程度行って効果を見ま